風の停留所

母の看取りをきっかけに意識や生と死について探究しています。内側に湧いたものを表現する練習中です。

目に見えないもの

祖母がお歳暮にもらった入浴剤。

親戚が「今年は温泉にもいけないし、体を休めて」と

送ってくれたもの。

 

新しいもの大好きな祖母はどの種類にしよう箱をあけ、

ワクワク。

目がキラキラ。

 

お風呂に漂う柑橘の香り・・・

 

くさ・・・い・・・気絶しそう・・・・・!

 

 

 

わたしには耐えられない匂いだった。

入浴剤やら柔軟剤やら、最近は香りが強いものが市場にたくさんでている。

結構嗅いでみると苦手なにおいってたくさんあるなぁー

 

 

 

においって難しいな

目に見えない。人によってすごく感じる人も、まっったく感じない人もいる。

コロナの陽性の症状として、味覚と嗅覚が感じられなくなるというのを耳にしたけれど、他者から見て、なかなか伝わりにくいものだから、自分でも気づきにくいかもしれない。

 

自分が感じているものをきっと他の人も同じように感じているだろうと想っているけれど、本当に同じように感じているかは誰にも分からないことだ。

わたしがみている空の色と隣の人が見ている空の色。

本当に同じように見ているのだろうか。

 

聴こえたテレビの音。聴こえ方が実は違うのかもしれないな。

 

感じるにおい、ものに触れたときの感覚、何かを感じたときのびくっとする感覚、

ぜんぶ自分の感じたものがすべてだ。

 

わたしたちはロボットではないので、ひとりひとり異なっている。ばらつきがあって、正確ではなくて(そもそも何を正確というのだろう)、未熟だ。

それなのに、表現することをやめないのだ。

いや、それだから表現するのだろうか?

 

感覚を持っているのは、肉体がこの世界にある期間だけ。

今のうちに存分に味わいきりたい

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