風の停留所

母の看取りをきっかけに意識や生と死について探究しています。内側に湧いたものを表現する練習中です。

ばらばらであたりまえ

いただきものの、ラフランスを食べた。

親戚に和梨農家がおり、夏には毎日朝も昼も夜も梨を食べる家に生まれたわたし。

梨といったら和梨だと、脳内にインプットされている。

 

未知との遭遇洋梨

そもそもあまり手に入るものではないらしい。

お高いものをわざわざ送ってくださったAさん、ありがとうございます。

しかし、わたしは和梨で生まれ育った身。

洋梨を口にするなど、できませぬ。

 

と、脳内でごちゃごちゃ話し合いながらも、とりあえず切って一口食べてみることに。

 

皮をむくと、、においがすごい!強い!

 

そしてどきどきのひとくち!

 

 

・・・

 

 

むーん・・・・あまい・・・ね・・

 

どうしても梨=シャリシャリのイメージを脳内に残したまま食べると、舌の上で感じる触感に頭が?になってしまう。

 

未知の味との遭遇に箸を持つ手が震えてきたわたしの横で祖母もぱくり。

 

「これはこれでおいしいよね~」

 

和梨農家が実家の人、洋梨にあっさり寝返る・・

 

 

おんなじ家族の中でも、好きな食べ物、好む色、好きなテレビ番組、性格、声質、背丈、ぜーんぜん違うものだ。家族みんなぴったんこでそろうものって、探してみても逆になかなか見つからないかもしれない。

そんなにばらばらのひとたちが集まっているのだから、そりゃ想いが違ったり、言い争ったりもするよね。なんで?と思ったりもするね。

みんなばらばらなんだもん。

それが普通。それがあたりまえ。

 

 

世界は ひとつじゃない
ああ もとより ばらばらのまま
ぼくらは ひとつになれない
そのまま どこかにいこう 

飯を食い 糞をして
きれいごとも言うよ
ぼくの中に世界 あなたの世界

あの世界とこの世界
重なりあったところに
たったひとつのものが
あるんだ

世界は ひとつじゃない
ああ そのまま 重なりあって
ぼくらは ひとつになれない
そのまま どこかにいこう

星野源・ばらばら)

 

 

 

 

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