風の停留所

母の看取りをきっかけに意識や生と死について探究しています。内側に湧いたものを表現する練習中です。

Everyone feels PAIN


長い休みももうすぐ終わり。

母の日にカーネーション送ったんだって。

毎年何を送るか悩んだね。

今年は直接逢うのが難しいんだ。いつ頃自由にひとにあえるのかね?


あなたには、いつも送れていなかったね。祖母チームの贈り物を考えるだけでその日が終わってた。今年は送りたくてもいないもんなぁ。

どうしよう。たくさん掃除したから許してくれる?

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祖母の髪を染めるのを手伝う。何度も「自分でやるでいいわ」と断られるが、後ろがちゃんと染まってないんだってば。後頭部に白いミステリーサークルできてるってば。


白髪染めクリームの臭いに口呼吸で対応しながら、

祖母もそれなりのおばあさんなんだなぁ、としみじみ思う。

祖母のことは、小学生の時から〇〇ちゃんと呼び、おばあさん、おばあちゃんとはずっと呼んでいない。母のことも名前呼びだった。

心なしか幾分かは若く感じられていたんだなぁ。

祖母は80歳をすぎてもずっと黒髪を貫く、黒髪乙女だが、わたしはグレイヘアーにしてみようかなぁ。


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誰かが旅立つことは、重くつらいものかもしれない。

人間だれもが経験する平等のひとつだ。


悲しいことを「分かるよ」と言われると

わたしはつい「分かってたまるか!」と言い返したくなる。軽々しく口に出すなんて、全然分かってないだろが!と腹が立ってしまう。腹が立っているのは、哀しいからだ。ますます孤独を感じてしまうからだ。


ひとにことばで自分の気持ちを伝えるのは難しい。

辛い、の一言や、哀しいの感情に収めきれないのだ

いつも溢れそうになるのだ。



でも、誰かを失うということは生きていると必ず起こる。家族、パートナー、ペット、友人、同僚、近所の人、、著名人、ニュースでしった知らないひとのこと

きゅっと胸が締め付けられるような痛みを、世界中のひとが人生の中で経験しているのだ。

みんな弱いな。苦しいな。それでも生きてるんだなぁ。

そう思うと目の奥がじんじんしてきてムカついてたあいつも、奇妙なおっさんも、昔イヤミを言ったあの人も、みんなすごい。

すごいひとたちだ。

ちょっとこころの中で、そうか、仲間かもなぁーって思えてくる。


心細さや、後悔をこころの奥にしまいながら生きているあなた。今日も生きてるね。

今日も生きていこうね。