風の停留所

母の看取りをきっかけに意識や生と死について探究しています。内側に湧いたものを表現する練習中です。

すきなものを楽しむ時

我が家は相撲好きだ。

元々は、姉が大相撲を追いかけるようになって、

テレビがついているから自然と他の家族もなんとなく見るようになり、

見ていると、みんな同じように見えていた力士たちのひとりひとりが分かるようになる。

見続けてくると、得意な手やら部屋の情報やらが自然と入ってくるようになる。

平日はなかなか間に合わないので、移動中のAMラジオで確認。

ラジオ実況さんの実力はすごい。見てなくても聴いている人が同じようにイメージできるって、表現力と瞬発力に感心する。

 

我が家の中でじわりじわりと相撲熱が上がってきてしばらく、最後に相撲に興味を持ったのが祖母だ。

最近のテレビはがちゃがちゃして何だかよく分からん。という祖母だが、

コロナのことや高齢なこともあり、客人ががらっと減ったため、日中の相手はやっぱりテレビだ。

 

ただそれほど興味のないテレビを流し見てるのはどうなんだろう、と思って心配する孫を置いて、祖母は大相撲を定期的に見るようになっていた、

 

11月場所が始まって、3日目。帰宅したわたしに祖母がおかえりも言わずに言った。

「あーちゃん、休むって!」

 

・・・

「あーちゃん・・・?」

 

 

我が家では主に姉やわたしは力士にあだ名をつけて呼んでいる。

照ノ富士はテルー、

御嶽海はみーちゃん、

 

 

そして、あーちゃんは、朝乃山だった。

いや、確かに呼んでいたけれど、祖母が使うとは思わなかった!

 

わたしは姉が使っているのが自然と移って自分も使うようになっていたので、他の人があだ名で呼んでいるか分からないが、

(そもそもしこ名があだ名みたいな感じなのにさらにあだ名かい)

知らない間に祖母にまで移っていたようだ。

 

そんなこんなで、日々をのーんびり、けっこうたいくつーーに過ごしていた祖母にとって大相撲はとコンテンツだ。

 

相撲は勝負がすぐ決まるし、基本的な部分では分かりやすい。(ややっこしい概念とかがあるが)

大きい人やら小さい人がいて、見ていてなかなか楽しい。

 

 

 

祖母はいろんな人(主にイケメン)を気にしながらも、やっぱり応援しているのは貴景勝のようだ。

明日は志摩ノ海戦。

 

「しまちゃんにもし負けちゃったら、いけんね」と言っていた・・・

 

 

相撲の話をする時間は祖母は目がキラキラしている。

好きなものの時間って、いいなぁ。

 

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